新着情報 竣工後も「継続進化するスマートビル」をカタチに 内製開発と運用データ活用で、竣工後もアップデートし続けるスマートオフィス
2026/04/27
戸田建設(株)(本社:東京都中央区、社長:大谷 清介)は、TODA BUILDING(2024年11月開業)において、竣工後もアップデートすることで価値が高まり続ける「継続進化するスマートビル」を実現しました。同ビルでは、建物内の様々な設備とサービスを繋ぐ「ビルOS」を導入したスマートビルを構築し、この基盤で提供するスマートオフィスサービスのアップデートを絶えず繰り返すことで、常に新しい機能を様々な利用者に提供しています。
竣工が「完成」ではない、進化し続けるビルへ
従来のオフィスビルでは、竣工後リニューアルされるまで設備やソフトウェアが固定され、利用者が受けられるサービスも変化しないのが一般的でした。TODA BUILDINGでは「継続進化するビル」を目指し、アップデートを前提としたソフトウェアと自社社員によるDevOps※1体制を整備することで、ソフトウェア主導で機能を拡張し続けるSDB(Software Defined Building)※2の運用を本格化しました。
この体制を活かし、日々の利用ログや利用者の声、ニーズの変化を捉えた機能改善を繰り返しており、アプリ内機能の利用率は最大で97%に達するなど、多くの利用者に支持される進化を続けています。また、オフィスのレイアウト変更に伴う設定の見直しや細かなニーズへの対応も、自社内の開発体制によって即座に実行できる点が大きな特徴です。
- ※1DevOps:開発と運用チームを統合、もしくは連携強化して高品質なソフトウェアを迅速にリリースする手法。
- ※2Software Defined Building:ソフトウェアによって建物の機能を定義・制御する概念。竣工後もアプリのアップデートを通じて、物理的な工事が無くても新しいサービスや機能を追加できる建物を指します。
スマートオフィスアプリ「T-BuSS®」のアップデート
戸田建設が提供するスマートオフィスアプリ「T-BuSS®」では、日々の運用データを機能改修や運用改善に繋げるとともに、ニーズの把握や要望に基づく新機能の導入を積極的に推進しています。
例えば、ロボットによるドリンク配送機能においては、運用データから「受け取り遅延」という課題を発掘し、照明設備と連携した通知機能を構築しました。これにより、未受け取り率を当初の約半分にまで改善した実績があります。また、同様のデータ活用事例として、トイレの利用状況に基づいた清掃業務の効率化を図るなど、データに基づき「ビルの使い勝手」を最適化する取り組みを順次拡大しています。

この他にも、実際の運用状況やニーズに合わせ、サービス開始から約半年で17件の新規機能を実装しました。さらに、数十件規模に及ぶ既存機能の改善を継続的に実施することで、利用者にとって常に最適なオフィス環境へと進化を続けています。
新規機能の例

スマートビルを構成する各種システムのアップデート
「T-BuSS®」以外にも、スマートオフィス向けサイネージやロボットサービス、配送システムといった多様なサービスを運用データに基づいて継続的にアップデートしています 。これら各種サービスをソフトウェアで柔軟に書き換えることで、竣工後も利便性と効率性を高め続けています。また、これらのソフトウェア実装や運用は全て当社社員による内製開発で実施しています。

- 1スマートオフィスサイネージ:ビル情報の可視化
(画像左):既存機能であったフロアマップや天気、交通情報に加えて、新規機能として会議室の利用状況可視化やT-BuSSの社員検索画面へのQR追加、ビル内食堂のメニュー表示、交通情報の詳細が確認できる機能など、多数の追加機能を導入しています。
- 2ロボット活用:自律走行によるサービス提供
(画像中央):戸田建設オフィスでは4種類のロボットが稼働していますが、運用データから走行ルートやエラー出力ロジックを最適化することでアップデートしています。また、専門社員以外でも対応できるように、エラー内容やおおよその機体位置を通知、確認する画面を導入しました。さらに、トラブル時の根本原因究明と改善、実証のサイクルを繰り返すことで、トラブル発生件数を当初の約1/10にまで減少させるなど、安定運用の水準を劇的に向上させています。
- 3配送システム:館内物流の効率化
(画像右):利用状況の分析に基づき、置き配システムのリニューアルを実施しています。管理側にとっては各部署の事務担当者や対象部署の管理が簡単になり、利用者にとっては通知や自部署の受取者管理が簡単になるなど、運用面と利用面の両方で大幅な改善を図っています。
今後の展望
当社は、SDBの思想とDevOps体制により、建物が竣工後も進化し続ける新しい建物のカタチを実現しました。今後も、運用データや利用者の声、ニーズをサービスへ活かし、まずは個々のビルの価値を最大化させるとともに、将来的にはそれらがデータで連携し、街全体が最適化されるスマートシティの実現へとつなげていくことを目指します。
また、自社ビルでの運用を通じて磨き上げたこれらの仕組みを、今後は社外の多様なプロジェクトや施設にも展開するとともに、スマートビルディング共創機構※3での活動を通じてスマートビルの社会実装を推進してまいります。建物が「完成して終わり」ではなく、「使い続けるほどに価値が高まる」新たな建築体験を社会に提供し、豊かな都市空間の創造に貢献してまいります。
- ※3(一社)スマートビルディング共創機構(https://www.sbco.or.jp/):スマートビルの社会実装に向け、産官学が連携して標準化や共創を推進する組織。当社は幹事会員として参画しています。
「T-BuSS®」に関して
- 2025年3月19日 プレスリリース『「もっと行きたくなるオフィス」を実現』
- 紹介動画
