PICK UPS 戸田建設が考えるデジタルトランスフォーメーション(DX)
DXが作り出す世界観
DXが可能とする当社の事業革新
DXが実現した世界において、当社はものづくりサイクルと運用サイクルで収集し続けるデータをリアルタイムでプラットフォームに蓄積し、ものづくりにおける企画・コンサル段階や既に供用中の施設の運用段階でお客さまへ高い価値を提供していきます。そのことによってエンドユーザーに対してもサービス提供が可能となります。
また、デジタルの力によって、お客さまにとっての付加価値は運用段階とそのデータを活かした企画・コンサル段階で大きくなり、差別化が進みます。
当社はプロジェクト参画型組織体制をとり、企画・コンサルから運用段階まで一貫したデータ管理をすることで、お客さまの事業に対してトータルに寄り添っていきます。


DXによって提供できる新たなサービス
組織、人、そしてモノがデジタル情報を介して有機的につながることによって、これまでにない、質の高いサービスの提供が可能となります。同時に、現代が抱える様々な課題を解決し、当社は豊かで活力ある社会の実現に向けて貢献していきます。
具体例 > 病院
病院施設を通じて、位置情報や患者ステータス等のデータを取得します。データに基づく価値提案(施設企画等)とともに、新たな患者エクスペリエンスを創造し未来の病院に期待されるサービスを実現していきます。
▷病院の課題
高齢化社会の進展や病床の増加への需要が増す中で、入院や外来を最適化し、効率的かつ継続的、そして、患者一人ひとりにカスタマイズされた医療サービスの提供が求められています。
当社のDX推進体制
専門組織として、ICT統轄部の中に「DX推進室」を設けています。「DX推進室」は、建築、土木、設計、価値創造との連携をはかるため、「情報連携推進委員会」とともにDXを推進していきます。
また、一定期間以上現業に携わった30名の社員に、東洋大学情報連携学部(INIAD)によるリカレント教育を受講してもらい、新たなデジタルスキルを身につけることで、当社のビジネスプロセスやビジネスモデルを変革する人材として育成を行っています。


DXに向けた環境整備と達成目標

DXの達成目標のひとつは、One Facility(プロジェクト)からの収益力増強です。各プロジェクトからの収益力を指標としDXを進めていきます。
その環境整備の一環として、2019年度から2022年度にかけて、基幹システムの再構築(統合利益管理システムプロジェクト)に取組んでいます。マスタ情報を統合マスタに集約し、各システムがそれを参照する仕組みを構築するとともに、データ交換のためのシステム(基盤)を設け、各システムがそれを利用する仕組みを構築していきます。また、経営データのダッシュボード化により、取り組むプロジェクトを可視化し、収益力を見える化します。
DX実現に向けたロードマップ
DX実現への取組みは段階的に進める必要があり、4つのActionに分かれます。
まずはものづくりのデジタル化推進であり、BIM/CIMが仕組みの中核となります。このBIM/CIMにリアルタイムで収集する施設運用データを紐づけ、当社しか保有しえない建造物に係る価値あるデータを蓄積します。デジタルツインは建造物の構築だけでなく、施設運用データを持つことで将来の予測や変更のシミュレーションを実行します。根拠ある企画コンサルへのフィードバックが可能となり、当社の立ち位置は「顧客から発注を受けてゼネコンとして(設計)施工を手掛ける」ことから「ビジネスパートナーとして企画を評価、運用を含めたPJ管理をする」ことへ代わっていきます。デジタル技術は、企業や業界を跨いだ広域的な情報連携、エコシステムの形成を可能とし、1社では実現困難な新たなサービスを創出します。当社の既存ビジネスの近接分野から着手し、新規ビジネスへ挑戦していきます。