建物の安全・安心を支える技術 戸田式座屈拘束ブレース 「TO-BRB」 (耐震・制振)

概要

分割型拘束材を用いて建物の高耐震化と高品質化を実現

戸田式座屈拘束ブレースの設置状況

細長い形状のブレースは、一般に引張に強く圧縮に弱いという特徴があります。これに対し、座屈拘束ブレースは芯材が圧縮力によって座屈しないよう周囲を拘束材で補強したもので、従来ブレースよりも多くの地震エネルギーを吸収します。製造は自社工場(成田PC工場)での管理下で行い、座屈拘束ブレースの性能に多大な影響を及ぼす充填材の平滑性や芯材とのクリアランスを高精度で管理することが可能となりました。

メリット

  • 引張と圧縮で同様の性能を発揮できるため、通常のブレースと比較して、より多くの地震エネルギーを吸収することができます。
  • 通常のブレースと比べて設置箇所数の削減が可能であるとともに躯体断面も低減でき、建物のトータルコストの削減に繋がります。
  • 拘束材を分割型とすることで、充填材の充填状況や平滑精度、芯材と拘束材のクリアランス等を目視により確実に管理できます。
  • 製造は自社工場(成田PC工場)で行い、充填材の平滑性や芯材とのクリアランスを高精度(拘束材コンクリート 平滑度の施工精度 ±1mm)で管理します。

特徴

TO-BRBの構成

座屈拘束ブレースは芯材となる鋼材を2つの拘束材で挟み込み、一体化し拘束することで、芯材の座屈を防ぎます。耐震タイプでは、圧縮・引張ともに高い強度と靱性を発揮し、建物の耐震性を向上させます。制振タイプでは、延性が極めて高く優れた地震エネルギー吸収性能を持つ低降伏点鋼を芯材に用いることで建物全体の揺れを低減させます。

座屈とは?

細長い物体に圧縮力を加えていくと、ある荷重で急激に変形し、大きなたわみを生じて折れ曲がる現象です。座屈を生じてしまうと想定している性能を発揮できないため、ブレースにおいては避けるべき破壊形式とされています。