山岳トンネル技術 突起レスロックボルト

概要

山岳トンネル(NATM工法)の支保部材であるロックボルトについて、吹付けコンクリート面からの突起部をほぼゼロ(従来品は約3cm)にできる「突起レスロックボルト」を開発しました(NETIS登録済:CG-160012-A、特許出願済:特願2015-241425)。
突起レスロックボルトは、頭部固定材が、テーパー状の開口付きワッシャーとテーパー状のナットにより構成されたロックボルトであり、従来製品で発生していた頭部の突起部を最小限にできます。

突起レスロックボルト(特殊テーパーナット・特殊ワッシャー部)
突起レスロックボルト

販売店

(株)カテックス(東京支店)
〒112-0014 東京都文京区関口1-47-12 江戸川橋ビル403B
TEL:03-3260-8321

メリット

  • 覆工コンクリートが乾燥収縮する際に、ロックボルト頭部(突起)による拘束がないため、コンクリートに有害なひび割れを抑制できます。
  • 防水シートの平滑性が確保できるため、シートの破損やシート背面での空洞を発生させません。
  • ロックボルト頭部(突起)による部分的な巻厚不足を発生させません。
従来のロックボルト突起部による問題点

特徴

本材料は、突起部をなくしても、ロックボルトの頭部固定機能、引抜き抵抗機能は従来品と同等のため、山岳トンネルのロックボルトとして幅広く使用できます。特にコンクリートのひび割れ防止や防水性を向上したい場合に適していますが、背面平滑型トンネルライニング工法(FILM工法)において、狭隘なスペースへの充填材の充填性を確保したい場合に適しています。 なお、ナットに設置した4つの増し締め孔と特殊な治具を使用することで、ナットの増し締めとナットの取り外しを容易に行うことができます。

従来品と開発品の比較表
突起レスロックボルトの頭部固定機能
突起レスロックボルト施工状況
関連する実績
  • 国土交通省関東地方整備局:稲荷山トンネル工事
  • 熊本県:国道445号27年発生道路災害復旧(瀬目トンネル)工事
論文