新着情報 筑波技術研究所の新棟に直流給電システムを導入 次世代の電力利用技術の社会実装に向け、実証・展開を本格始動
2026/05/29
戸田建設(株)(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大谷 清介)は、2050年のカーボンニュートラル実現に向け、筑波技術研究所(所在地:茨城県つくば市)に建設中の(仮称)構造材料棟※1において、実験室の一部に直流給電システムを導入します。
本取り組みは、今後の電力需要増加や脱炭素化などの社会課題を見据え、当社が2012年より蓄積してきた直流給電に関するノウハウと最新技術を組み合わせて、従来よりも高効率かつ安全な直流給電システムの実証・展開を進めるものです。再生可能エネルギーや蓄電池を活用し、発電・蓄電・利用を直流で連携させることで、電力変換ロスの低減による省エネルギー化を図ります。将来的にはデータセンターや冷蔵・冷凍倉庫、各種工場などにおいて、エネルギーを無駄なく安定的に利用できる仕組みを構築することで、カーボンニュートラル社会の実現に貢献します。
なお、本取り組みは、ディーレックス(株)(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:宮﨑 謙三)およびDC Power Vil.(株)(本社:東京都港区、代表取締役社長:村 文夫)と共同で推進しています。

- ※1筑波技術研究所に新たな実験施設が加わります-次世代の設計・施工システムと多数の最新技術を採用:
https://www.toda.co.jp/news/2025/20251201_006175.html
背景
近年、日本における電力需要は増加傾向にあります。脱炭素社会の実現に向け、工場や車両などの電化が進むとともに、生成AIの普及を背景としたデータセンターなど、大量の電力を消費する施設の増加が見込まれています。
また海外では、生成AIの普及に伴う大規模データセンター向けに、グローバル企業を中心として、再生可能エネルギーや蓄電池と連携した直流給電技術の活用検討が進められています。
一方、日本はエネルギー自給率が低く、資源の多くを海外からの輸入に依存していることから、国際情勢や為替変動による燃料価格の高騰や供給不安が、電力コストや経済活動に大きな影響を与える構造となっています。
このような社会背景を受け、発電・蓄電・利用を直流で連携させる直流給電技術は、電力変換時のロスを抑制し、高効率なエネルギー利用を可能とする技術として期待されています。
さらに近年では、研究機関や学会において直流利活用に関する調査研究や技術ロードマップの策定が進められており、直流給電の普及拡大に向けた機運が高まっています。
当社は2012年より、建築設備分野における省エネルギー化および脱炭素化を見据え、直流給電技術の研究開発に先行して取り組んできました※2。今回、これまで培ってきた技術・知見を活用し、社会実装に向けた展開を進めます。
- ※2ZEB 化に向けた直流給電システムを導入:https://www.toda.co.jp/assets/pdf/20140821.pdf
技術概要
現在の交流主体の電力供給方式では、蓄電設備や空調機器などにおいて交流・直流変換が繰り返され、そのたびに電力変換ロスが発生します。近年では、設備の一部に直流給電を取り入れる方式も普及しつつありますが、変換機器を必要とするため、依然として一定の電力損失やシステム構成の複雑化が課題となっています。
これに対し、当社の直流給電技術は、発電・蓄電・利用までを直流で連携させることで、電力変換機器を可能な限り削減し、変換ロス低減によるエネルギー効率の向上と、システム構成の簡素化による高信頼性を両立します。
このたび、社会的な電力需要の高まりを背景に、これまで培ってきた技術・知見を活用し、筑波技術研究所に建設中の(仮称)構造材料棟において、再生可能エネルギー・蓄電池・設備機器を直流で連携させた次世代の電力利用技術の実証・展開を進めます。
今後の取り組み
当社は今後も、直流給電を核とした省エネルギー技術について、社会課題を見据えた実装と展開を進め、2050年カーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。
