新着情報 長崎スタジアムシティでロボットの実証実験を実施! ロボットの性能評価に関する標準化に向けた取り組み

2025/01/20

戸田建設(株)(本社:東京都中央区、社長:大谷 清介)は、パナソニック ホールディングス(株)(本社:大阪府門真市、社長:楠見 雄規)主導のもと、ロボットの性能を評価する指標を検討する「ロボット性能評価実証実験」を実施しました。本実験は、(株)リージョナルクリエーション長崎(本社:長崎県長崎市、社長:岩下 英樹)が運営を行う、長崎スタジアムシティ※1にて実施し、今後のロボット導入の指標となるデータの構築に貢献しました。

背景

近年、オフィスやレストラン、工場など様々な場面でサービスロボットが導入されるようになってきました。ロボットの種類は数多くあり、それらの機能や性能は様々です。従来は、ロボットの性能に関する標準化された評価指標が無かったため、ユーザー側はニーズに合った適切なロボットの選定が困難でした。この問題を解決するために、パナソニック ホールディングス(株)では、ロボットの性能を評価する指標の構築を目指した研究(以下、本研究)を行っています。

今回、本研究のデータ構築を目的とし、実際にロボットが実装されている、長崎スタジアムシティのコンコース上において、「人ごみの中でのロボットの挙動」に特化した実証実験を行いました。

長崎スタジアムシティにおけるロボット実装に向けた実証実験(以下、本プロジェクト)は、経済産業省が公募する「令和6年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業(ロボットフレンドリーな環境構築支援事業)」※2の一環として行われました。

実験概要

本実験は、3台の国産ロボット(表1)を活用しました。

表1:実証実験に活用したロボット

姿図
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ロボット DeliRo®Truck HAPiiBOT WILL
ロボットメーカー (株)ZMP アマノ(株) ciRobotics(株)
機能 配送 清掃 配送

各ロボットにおいて、A:人が歩いている中をロボットが横切る、B:向かってくる人とロボットがすれ違う、の2種類の試験を行いました(表2、写真1~3)。本実験においては、人が共存する環境における、ロボットの「移動性能」とその「賢さ」に関して、次の3つの指標で評価を行いました。

  1. 1安全性:人との衝突の有無や進入禁止領域への侵入の有無
  2. 2タスク実行能力(ロボット性能):歩行者の有無によるロボットの走行時間の変化
  3. 3歩行者への妨害の度合:ロボットによる歩行者の移動速度の変化

これらの評価をもとに、導入現場によってロボットに求められる性能や、運用に適したロボットの選定が可能になります。

表2:試験概要
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写真1:試験Aの様子 (HAPiiBOT)
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写真2:試験Aの様子 (WILL)
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写真3:試験Bの様子 (DeliRo®Truck)

本プロジェクトの構成

本プロジェクトは、経済産業省が公募する「令和6年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業(ロボットフレンドリーな環境構築支援事業)」の一環として、(株)リージョナルクリエーション長崎と戸田建設(株)が採択を受け、実施しております。二社以外の主な参加企業と役割は下記の通りです(表3)。

表3:本プロジェクトの主要会社及びその役割

No.会社名役割
1 (株)リージョナルクリエーション長崎 ・プロジェクト統括
2 戸田建設(株) ・プロジェクト副統括
・ロボットフレンドリーの構築に関するコンサルティング
3 パナソニック ホールディングス(株) ・ロボット性能評価実証実験の実施
4 (株)ZMP ・ROBO-HI(クラウド型マルチロボOS)の提供
・DeliRo® Truck(配送ロボット)の運用
5 アマノ(株) ・HAPiiBOT(清掃ロボット)の運用
6 ciRobotics(株) ・WILL(配送ロボット)の提供
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写真4:本プロジェクトで使用しているロボット
(左からWILL 、DeliRo® Truck 、HAPiiBOT)

今後について

当社は、ロボットとヒトの最適な共生空間を創造する『ロボットフレンドリービルディングデザイン』というビジョンを掲げ、この分野のリーディングカンパニーを目指しています。これまで、本ビジョンの実現に向けた様々な実証実験を行ってきました。※3、4、5今後も技術向上を図ると共に、これまでのノウハウを活かしたお客様の施設へのロボット導入のコンサルティング活動を実施し、国内におけるロボット普及率の向上へ、更なる努力を重ねて参ります。

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図1:『ロボットフレンドリービルディングデザイン』 概要図