建物の安全・安心を支える技術 戸田式コンクリート充填鋼管構造「TO-CFTシステム」

概要

中低層の倉庫から超高層の住宅・オフィスビルまで柔軟に対応

TO-CFTシステム施工状況

TO-CFTシステムは、実績のある従来のCFT(Concrete Filled Steel Tube)造に当社独自の技術を統合することにより、高品質・経済性・短工期を実現する構造システムです。
自由度の高い設計が可能で、中低層の倉庫から超高層の住宅・オフィスビルまで柔軟に対応できます。

CFT造は、円形あるいは角形鋼管の中に高強度のコンクリートを充填し、柱として用いる構造です。鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造に続く『第4の構造』と呼ばれ、耐震性や施工性に優れています。
TO-CFTシステムは、従来のCFT造に以下の最新技術を統合し、実現した当社独自の構造システムです。

CFT造イメージ
CFT造イメージ

メリット

TO-CFTシステム出の室内例
安全性が向上します
柱のコンクリートを帯筋と鋼管の二重で巻くことにより、コンクリートの脆性的な破壊を防止することで、耐震性を向上させることができます。
居住性が向上します
柱断面を小さく抑えることで、超高層集合住宅でも有効床面積を広く確保することが可能となり、より良好な住環境を実現でき、200m超えの超高層集合住宅が90cm角程度の柱断面で実現できます。
経済性が向上します
鋼管内に高強度鉄筋を挿入することで、高価な鋼管の厚みを抑えることが可能となり、従来よりも安価に施工することができます。また、鉄骨造よりも耐火性が高いため、耐火被覆を薄くすることができます。

特徴

TO-CFTシステムは、さまざまな技術を統合することにより、高品質・経済性・短工期を実現します。

Super CFT構造

CFT柱充填コンクリートの高強度化に加え、高強度鉄筋を鋼管内に挿入することで、耐力・靱性に優れ、柱断面を小さくできます。
本技術は(株)都市居住評価センターの構造評定(構17007)を取得しています。

Super CFT構造イメージ
Super CFT構造イメージ
TO-CFTシステム
TO-CFTシステム

耐火被覆半減

耐火実験による検証結果をもとに、従来のCFT造柱に比べて、耐火被覆の厚さは半分で済みます。(1、2、3時間耐火)
本技術は国土交通大臣認定(FP180CN-0466等)を取得しています。

耐火実験による確認
耐火実験による確認

制振構法・免震構法

地震や強風による振動に対しては、制振構法や免震構法を組み合わせて、耐震性や居住性を向上させます。
制振構法では、オイルダンパーや粘性壁などの制振ダンパーを各階に配置します。 免震構法では、積層ゴムや弾性すべり支承を主に1階床下に配置します。

制振構法(TO-DHD)
制振構法(TO-DHD)

戸田建設の制振技術

免震構法(TO-HIS)
免震構法(TO-HIS)

戸田建設の免震技術

高強度・高流動コンクリートの使用

通常のCFT造では、鋼管内に密実にコンクリートを充填するために、高強度で流動性の高いコンクリートを使用します。
このようなコンクリートはJIS規格の普通コンクリートではないため、国土交通大臣の認定を必要としますが、当社では多くの実績があります。

高強度コンクリート
高強度・高流動コンクリート

高強度コンクリート

圧入工法
圧入工法

JISコンクリートによる落とし込み工法

JIS規格のコンクリートを使用した落とし込み工法を開発し、実大施工試験により充填性を確認しています。
この工法は、JIS規格の普通コンクリートを用いるため、経済性に優れています。

落とし込み工法
落とし込み工法

認定関係

  • Super CFT構造:
    • 株式会社 都市居住評価センター構造評定
      (構17007)
  • 耐火関連:
    • 国土交通大臣認定
    • 1時間耐火:FP060CN-0454
    • 2時間耐火:FP120CN-0460
    • 3時間耐火:FP180CN-0466

CFTコンクリート打設管理システム

CFTコンクリート打設の際に、打設速度や筒先の埋込深さを自動制御することにより、充填性の高いCFT柱の施工を可能にします

「落とし込み方式」によるCFTコンクリートの打設は、「圧入方式」に比べてコスト面でメリットがある一方で、打設時に空気を巻き込みやすいなど、品質的なデメリットがあります。これを解消するために打設速度をリアルタイムに測定し、打設速度・筒先埋込深さを自動制御するシステムを開発しました。システムの打設速度測定機能は「落とし込み方式」だけでなく「圧入方式」によるCFTコンクリート施工時の計測システムとしても適用できます。

システム初期画面
システム初期画面
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