トップメッセージ

代表取締役社長
![]()
はじめに
東日本大震災により亡くなられた方々に衷心よりお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆さまに謹んでお見舞いを申し上げます。
震災後、私が被災地を訪れた時の惨状は、言葉では言い表せないものでした。建設物も半分以上が倒壊し、杭が根こそぎ引き抜かれていたり、破断したものもありました。また、津波によって電車が丘の上まで流されたり、船が屋根の上に乗っていたりするような話を伺うと、人智が及ばない力の強大さに震撼させられるばかりでした。
一方、私たちは震災を通じて得たことを教訓にして、これからの未来を創造していかなくてはなりません。当社は建物や社会インフラの整備を担うものの責任として、一日もはやい被災地の復興に向けて、引き続き全力で取り組んでいきます。
建設業とは、人と人とのかかわり
1881年(明治14年)に、初代・戸田利兵衛が「戸田方」と称して請負業を始めてから130年。その間、当社は社会とともに歩み、「建設を通じて社会福祉の増進に貢献する」を経営方針に掲げて、安心・安全で、快適な社会の構築に向けた事業活動を続けてきました。
私が常々申し上げている言葉のひとつに「建設業とは人と人とのかかわり」があります。建設物をつくるということは、発注者はもとより、エンドユーザーや地域の方々、協力会社、当社各部門の社員など、多くの人の関与があり、その関係の中で建設物はつくられていきます。同時に、こうした人々が建設物や当社に寄せる想いもさまざまですので、私たちはそれら一つひとつを真摯に受け止め、日々、行動していく必要があります。たくさんの想いをつなぎ、気持ちをひとつにして取り組むことで、真に価値あるものをつくり上げていくことができます。
建設物のライフサイクルへの対応を強化
当社の事業活動の主体は「人」です。社員一人ひとりがプロセス重視の姿勢を貫き、想いのこもった事業活動を着実に推進していくことで、社会的責任を果たしていきます。また、建設物のライフサイクルを通じ、品質や環境の分野において、より高い価値を提供するべく研鑽を重ね、社会から信頼され、期待される企業として成長を続けていきたいと考えています。
現在、当社では2009年に策定した「環境アクションプラン」に基づき、建設物のライフサイクルの各フェーズでの取り組みを推進しています。そのひとつとして、建設作業所における施工段階において、施工高1億円当たりのCO2排出量を2020年までに1990年比40%削減を目標に取り組んでいます。これに対して、2010年度は約26.6%削減し、概ね順調に推移していると認識しています。しかしながら、今後に向けてさらなる削減努力を重ねていかなくてはなりません。そのためには、建設物のライフサイクルの各フェーズで、環境への配慮をベースに、お客さまにとって必要な技術やサービスを提供していくことが、ますます重要になってくると考えています。
当社独自のCSR活動を推進
CSRの本質は「社会から何を求められ、何をするべきか」を考え、実行することにあります。そして、当社にとってCSRとは企業理念の実践そのものであり、企業としての持続的成長を図る上で最も重要な考え方となります。これが理想とする会社像「働きがいがあって、元気で明るく、堂々として、品格のある会社」に凝縮されているというのが私の考えであり、このビジョン実現のためのプロセスや取り組み課題を、大きく4つに分けて整理しています。
また、「人がつくる。人でつくる。」は当社のブランドメッセージです。先にも述べましたように、真に価値のあるものは、人と人との信頼関係の中から生まれてきます。言い換えれば、企業の成長や信頼性は、それを構成する人の成長、信頼性の総体であると考えています。当社は、このブランドメッセージを役員・社員の行動基準とし、一人ひとりがレベルアップを果たしていくことで、当社ならではのものづくり、想いのこもったCSR活動を推進していきます。
おわりに
建設業は、人々が生活していくために必要な社会資本を整備し、社会的財産を創造していく、社会性、公共性が高い産業です。私たちは、事業に対する誇りとともに、安心、安全で、快適な社会の構築に貢献するという使命感をもって活動していかなくてはならないと認識しています。今回の東日本大震災を経験して私が感じたことは、ステークホルダーの皆さまが当社に求めるものの中で最も基本的で大切なことは、建設物の品質や安全性を高めていくこと、つまり「ものづくりの強化」です。こうした認識のもと、今後も戸田建設らしさの根幹を外すことなく革新を続け、お客さまの心を捉える“真の営業力”をもって存在感を示していきます。
今後とも、本レポートをはじめとして、皆さまとのコミュニケーションをさらに深め、さまざまな取り組みを進めていきます。皆さまには忌憚のないご意見をお寄せいただくとともに、引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。
2011年9月

