社会 サプライチェーン・マネジメント

社会的責任を果たし持続可能な社会実現のためには、当社グループにおける活動に加えて協力会社をはじめとする取引先のご理解とご協力を頂き、サプライチェーン全体で取り組みを進めていくことが重要と考えています。
取引先の皆様と相互の信頼関係に基づく良好なパートナーシップを構築し、社会的課題解決のみならず技術、品質、環境、安全、生産性の向上や技能者不足の解消に向けた取り組みを通じて、ともに成長発展していく関係を目指します。

パートナーシップを強化

当社では、本社・各支店で組織される「パートナーシップ委員会」において年度ごとに「パートナーシップ活動計画」を立て、協力会社とともに技術、安全衛生、品質、環境、生産性の向上とコンプライアンス遵守に関する活動を展開しています。その活動内容は、建設産業が直面する課題「労務不足の問題、技術・生産性の向上、技能労働者の処遇改善」に対し実施すべき方策にまでおよんでいます。

2023年度パートナーシップ委員会 活動計画

1.パートナーシップの強化

  • 協力会社との懇談会等の実施

2.経営状況の把握

  • 協力会社訪問・面談

3.自主管理能力・施工能力の向上

  • 職長能力の向上
    • 職長会活動への指導・助言
    • 戸田建設優良技能者研修会の開催支援
  • 自主管理及び施工能力の向上
    • 協力会社施工評価システム運用の指導

4.労務不足問題への対応

  • 労務状況の把握
    • 本社部門による各支店労務山積みの確認・助言
    • 協力会社の労務余剰の確認・助言
  • 外国人技能実習生、外国人建設就労者等活用の推進
    • 受入状況アンケート等の実施
  • 女性技能労働者活用の推進
    • 女性が働きやすい設備・制度の整備・支援
  • 協力会社の高卒採用支援
    • リクルート部会活動の実施支援

5.技術及び生産性の向上

  • 生産性向上への取り組み
    • フロントローディング・ICT活用・ロボット活用の推進
    • オープンイノベーション・CVC等の技術活用提案
  • 環境対策の推進
    • CO2削減に向けた取り組みの展開

6.技能労働者の処遇の改善

  • 建設キャリアアップシステム(CCUS)の技能者登録の推進
  • 社会保険加入の徹底
  • 優良技能者制度の展開
    • T-PARTNERによる優良技能者手当の支給・確認
  • 技能労働者の賃金状況の確認
  • 技能労働者の休日確保
  • 日建連提言の具現化方策の検討
    • 重層下請構造の改善(原則3次以内→2次以内の検討)
  • 日建連快適職場の推進
    • 日建連基準「快適職場自己認証制度」の取り組み推進(原則全作業所対象)
  • 建設業の働き方改革について
    • 2024年4月からの「残業の罰則付き上限規制」の指導・確認

労務費見積り尊重宣言

当社は、日本建設業連合会(日建連)の「労務費見積り尊重宣言」に基づき、国が定めた公共工事設計労務単価を参考に協力会社と契約金額を定め、技能労働者へ適切な賃金が支払われるよう指導致します。

日建連「労務費見積り尊重宣言」[PDF:117KB]

職長会活動

建設工事は、さまざまな職種が共同して行う作業です。円滑に作業を進めるためには、職長間のコミュニケーションを通じた相互理解と一体感の創出が不可欠です。
当社では、作業所単位で活動している職長同士の繋がりを進化させ、支店単位での「職長会」を設置し、会員相互の情報・意見交換等を行うことで活動の幅を拡げています。
2008年5月に東京支店管轄の「東京職長会」が発足したのを契機に、翌年全支店に展開し、2023年3月末現在では国内12支店で会員数1,039人となっています。

職長会での意見交換の様子

優良技能者手当支給制度の推進

当社では日本建設業連合会が2009年9月に公表した「建設技能者の人材確保・育成に関する提言」を受けて、2010年4月に”優良技能者手当制度”を創設しました。
この制度は技能者の処遇改善の取組みの一つとして、戸田建設が認定した優良技能者に対して、当社作業所で就労した日数に応じ手当を支給するものです。当初は500円/日でスタートしましたが、現在は優良技能者(TODA-Meister):3,000円/日、準優良技能者B:2,000円/日、準優良技能者C:1,000円/日としています。2023年3月末現在、全国で799名(優良技能者(TODA Meister):643名、準優良技能者B:35名、準優良技能者C:121名)の方に手当を支給しています。

優良技能者の資格要件(各支店別の職長会に所属する優良技能者研修会受講者かつ、CCUS技能者登録修了者とする。)

戸田みらい基金

当社は、建設産業における「将来の担い手不足」という課題の解決に資する事業活動を行うことにより、就労機会の拡大、技術・技能の向上を実現するとともに、産業全体の発展に貢献することを目的に2016年10月に「一般財団法人戸田みらい基金」を設立しました。
本財団は、「若手技能者の採用・育成及び資格取得」「外国人技能実習生の受入れ」「女性技能者の継続就労」「建設に関する教育振興」等に係る助成事業を行うとともに、これら助成の対象となった活動事例の普及に努めることで、建設産業の魅力化やそこで働く人々が自己の資質や能力を最大限に高め、発揮できる環境の実現に向けた取り組みを進めていきます。
これまでの各助成事業における助成実績については下記URLより確認可能です。
https://www.toda-mirai.or.jp/jisseki/

(参考)戸田みらい基金ホームページ

協力会社改善提案活動

協力会社改善提案活動は、当社の業務に従事する協力会社およびその従業員から、品質向上、業務改善・合理化、安全性の向上等に関する改善事例を提案する制度です。優秀な提案については、表彰するとともに、全国連合利友会総会での事例発表を実施しています。創意工夫を奨励し、有益な提案を水平展開することで業務の効率化や施工水準の向上を図っています。

事例発表の様子

調達方針

戸田建設グループは社会の持続的発展に貢献できるよう、協力会社をはじめとするお取引先の皆様と共に活動を行ってまいります。戸田建設グループの持続可能性(サステナビリティ)の活動を、サプライチェーン全体で課題解決し実践するよう調達方針および調達ガイドラインを定めています。お取引先の皆様におかれましても調達方針及び調達ガイドラインを理解し取り組んでいただきますようお願いします。

調達方針

  • SCIENCE BASED TARGETS DRIVING AMBITIOUS CORPORATE CLIMATE ACTION
  • RE100
  • ECO FIRST
  • BOSS IKUBOSS AWARD 2016