新着情報 北里大学未来工学部と「大学空間における利用実態」および
「ロボットとの共生による学生の行動変容」に関する共同研究を開始
AIによる空間利用分析とロボット共生の実証を通じ、次世代キャンパスの設計・運営モデルを検証

2026/10/21

戸田建設(株)(本社:東京都中央区、社長:大谷 清介)と北里大学(東京都港区、学長:砂塚 敏明)未来工学部は、「大学空間における利用実態の多角的センシングと、ロボットとの共生による行動変容に関する共同研究」を2026年度より開始しました。本研究は、大学キャンパスにおける「空間環境」と「学生の行動・心理」の相互作用をデータに基づいて解明することを目的としています。実利用データに基づく施設設計の確立や、人の支援を必要とするロボットとの関わりを通じた学生の行動・心理変化の検証に取り組み、人とロボットが共生する大学空間の成立条件を明らかにすることを目指します。

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実証フィールドとして活用している北里大学相模原キャンパス 未来工学部棟

背景

北里大学相模原キャンパスでは、2024年2月に当社が設計・施工を担当した未来工学部棟(以下、FR号館)が竣工しました。FR号館は、あらゆる場所から必要なデータを集積できる機能を備えた「未来の課題を解決する装置」としての役割を目指しています。設計段階から校舎を実証フィールドとして活用することを見据えて計画を進め、竣工直後より活用を開始しました。2024・2025年度のトライアルセンシングによる分析を経て、2026年度より本格的な共同研究のフェーズへ移行しています。

一方、当社は建物内における人とロボットの共生を目指す「ロボットフレンドリービルディングデザイン※1」を推進しております。昨年度より、相模原市が掲げる「ロボットのまち さがみはら」の実現に向けた実証実験を同市と共同で進めてまいりました※2。今年度、当社が同市の相模原ロボットフレンドリー社会実装事業※3における委託事業者に選定されたことに伴い、ロボットの社会実装に向けた支援対象施設である北里大学にて実証実験を開始する運びとなりました。

研究内容

本共同研究では次に示す2つのテーマを柱として進めてまいります。なお、2つのテーマは相互に連携し掛け合わせることで、人とロボットが自然に共生し、学生のウェルビーイングを高める「次世代キャンパス」の実現に向けた包括的な知見を創出します。

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    大学空間における利用実態の多角的センシング

    キャンパス空間における利用実態の多角的なセンシングを実施します。具体的には、トライアルセンシングをしてきた1階学生ラウンジに加え、FR号館各階のラウンジや自習室、PCルーム、中央階段、エレベーターホールへと対象範囲を拡大します。これらの空間において、行動データと環境データを含む複数種のセンシング情報を活用した分析を行い、利用形態や混雑状況・人の流れなどの傾向を把握します。蓄積したデータに基づいて講義室やラウンジ、通過動線等の有効活用を検証し、教育・研究施設としての最適な利用を学生に自然と促すような施設運用の考え方を確立していきます。
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    ロボットとの共生による行動変容の検証

    人による支援を前提とした「不完全なロボット」を学内の移動空間や講義・演習場面に導入し、ロボットへの関与を通じた学生の利他的な行動や発言の促進、学習意欲の変化を定量・定性の両面から検証します。また、ロボットが一方的に人を支援するだけでなく、人から支援を受ける存在となることで生まれる関係性に着目し、ナラティブ(物語性)を通じた「自分ごと化」や、ロボットへの当事者意識・親しみの形成についても検証します。

今後の展望

今年度は空間のセンシングおよびロボット導入の実証実験を進めていきます。本共同研究を通じて得られた成果は、AIによる自動行動仕分けシステムをオフィスや病院など多用途へ展開するとともに、大学で得られた人とロボットの関わり方や、共生を成立させる空間・運用条件に関する知見を、教育施設をはじめとするさまざまな施設へ展開していきます。また、当社の設計業務への活用、コンサルティングビジネスへの応用など、新規ビジネスの開拓にもつなげてまいります。

当社は今後も、データサイエンスやAIの知見を高め、人・ロボット・空間がより良く関わる環境づくりを進めてまいります。