建物の安全・安心を支える技術 超高層RC技術「SuperHRCシステム」SHRCS®

概要

超高層集合住宅例(Wコンフォート タワーズ)

SuperHRCシステムは、材料の高強度化、免震・制振化、プレキャスト化に重点を置き開発を進めてきた、超高層RC技術です。(SuperHRCシステム:Super High performance RC high-rise housing System)

  • フレキシブルな住まいを実現するためには、住戸計画の自由度を高めるために柱と柱の間隔を大きくすることになりますが、柱の支える床面積が増加し、柱に作用する荷重が増大するため、材料の高強度化が求められます。
  • 耐震性能の向上のためには、地震時に骨組の変形を小さく抑えることのできる、免震・制振構造の採用が効果的です。
  • プレキャスト部材は専用工場で製作したコンクリート製品のため品質が安定しており、現場での作業の省力化が可能となり、工期短縮がはかれます。

これまでに全国で、19階建から55階建の超高層RC造住宅に適用しています。

戸田建設の超高層RC構造技術30年の軌跡

1984年 「超高層集合住宅の開発」に着手
1986年 日本建築センターの技術検討所を取得(TNH-25システム)
1990年 「戸田式超高層RC造住宅(TFTシステム)」完成
1991年
  • 当社初の超高層RC造集合住宅(ツインタワー瀬戸大橋:31階)が完成
  • 戸田式高強度プレキャストコンクリート工法を採用
  • Fc60N/mm2以上の高強度コンクリート技術の開発に着手
1992年 地中連続壁工法を杭に採用(マリーナイースト21望海の街8号棟:26階)
1993年 建設省総合技術プロジェクト≪New-RC≫最終報告
1994年
  • Fc60N/mm2を採用(ビュータワー本駒込:22階)
  • プレキャスト柱を採用
1995年
  • 低降伏点鋼パネルを用いた制振部材の開発に着手
  • 阪神淡路大震災の発生
1997年 日本の総合建設業で初のISO9001認証を取得
1998年
  • 制振柱を採用(キャナルワーフタワーズ2棟:36階)
  • Fc100N/mm2の超高強度コンクリート技術の開発に着手
  • 10棟目の超高層RC造集合住宅が完成(ライオンズステーションタワー松戸:26階)
1999年
  • 日本最大級の制振オイルダンパーを採用(愛宕フォレストタワー:42階)
  • ISO14001認証を取得
2000年
  • 長周期免震構造の開発に着手(弾性すべり支承)
  • 日本初のゼロエミッションを実現(キャナルワーフタワーズ)
  • 改正建築基準法が施行(仕様規定→性能規定)
2001年 Fc100N/mm2を採用(Wコンフォートタワーズ:54階/45階)
2002年
  • 当社初の超高層免震集合住宅が完成(D'グラフォート横浜:21階)
  • Fc150N/mm2の超高強度コンクリート技術の開発に着手
2004年
  • オールPca工法の開発に着手
  • 20棟目の超高層RC造集合住宅が完成(パークハウスさいたま新都心MID TOWER:25階)
2006年 Fc130N/mm2、オールPca工法の採用(ベイシティ晴海スカイリンクタワー:49階)
2007年 Fc200N/mm2の超高強度コンクリート技術の開発に着手
2010年 30棟目の高さ100m級の超高層免震住宅が完成(ザ・レジデンス:29階)
2011年
  • Fc200N/mm2、デュアル制振システムの採用(西富地区第一種市街地再開発事業:55階)
  • 東日本大震災の発生
2014年
  • 40棟目の超高層RC集合住宅が完成(ザ・パークハウス谷町五丁目25階)
  • 制振境界梁の開発に着手
2016年 熊本地震の発生
2017年
  • FusionBeam工法の技術性能証明取得
  • ヒンジリロケーション梁工法の開発に着手

メリット

  • 鉄筋コンクリート造ならではの風揺れに強く、経済的な超高層住宅
  • 材料の高強度化、段差スラブによる、フレキシブルな住空間の実現
  • 制振・免震ディバイスを用いることによる、地震時安全性の向上
  • 部材のプレキャスト化による、耐久性が高く、長寿命の躯体の構築

特徴

SuperHRCシステムは、以下に示す戸田建設の保有技術・工法を統合することによって実現されています。

関連技術

プレキャスト複合化工法(TO-HRPC工法)・・・工期短縮、高品質、経済性
高強度RC柱工法(TO-HRC工法)・・・より高く、より広く、より強く
高強度コンクリート工法(TO-HSC工法)・・・高耐久、高品質
大スパン床工法(TO-PWS工法)・・・スペースフリー、バリアフリー、フリープラン
制振柱・制振梁工法(TO-HDC/HDB工法)・・・地震時の安全・安心
コアウォール工法・・・自由度の高いプランへ
各種基礎工法(TO-SSD/SCW/PSP工法)・・・軟弱地盤対応/環境負荷低減
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